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なぜAWSのSESは開発現場で採用されやすいのか?メールサーバー構築の選択肢を検証してみた。

こんにちは、DX攻略部のラムネです。

今回はAWSが提供するサービスの1つである「Amazon SESがなぜ開発現場で選ばれるのか?」について解説していきたいと思います。

実際、私自身も1人のエンジニアとして、大手銀行さんのサービス開発や証券会社さんのマーケティング支援など比較的大きな現場も見てきましたが、サービスを作る過程でメール送信の機能が要件としてある場合には、SESが採用される割合は結構高かったりします。

今回のこの記事を通して、SESが採用されやすい理由採用基準などを共有できればと思います。

そもそもAmazon SESとは?

Amazon SESとは、AWSが提供するサービスの1つでメールサーバーを構築できるサービスです。

メールサーバーについてはこの後に詳しく解説しますが、SESについて詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。

メールサーバーとは?なぜ必要?

さてここからはメールサーバーについて解説していきたいと思います。

非エンジニアの方ですと、メールが送受信できることが当たり前だと理解している方も結構たくさんおりますので、簡単にメールサーバーの目的と必要性について解説していきたいと思います。なお、このあたり既に知っている方はスキップしてしまってもOKです。

なぜメールサーバーは必要なのか?

メールサーバーとは、その名の通りメールを送信したり、受信したりといった機能を担う専用のサーバーのことを指します。

具体例として、ECサイトなどで決済時に自動でメールが送られてきたり、お問い合わせ完了時にメールが送られてきたりするわけですが、これらすべてメールサーバーがあるからこそ実現できています。

そして、普通にAWSなどのクラウドサービスを利用してサービスやブログを構築する場合にはメールサーバーを別途構築し、メールを送信できるようにしなければなりません。

メールサーバーの構築なんて考えたくない場合はレンタルサーバーがおすすめ!

最近のレンタルサーバーでは、メールサーバーもセットで提供しているサービスもあります。

ちょっとした個人ブログを構築したい方はXserverなどのメールサーバーが予めセットで提供されているサービスを利用した方が低コストで構築できます。

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メール送信機能を実装する際の4つの選択肢

サービス開発等でメール送信機能を実装する必要がある場合、実用的かつ現実的な選択肢は主に4つです。

  1. Google Workspaceを契約してGmail経由でメールを送信
  2. メールサーバーを一から構築(EC2等でSMTPサーバーを構築)してメールを送信
  3. Amazon SES経由でメールを送信
  4. SMTPリレーサービスを利用してメールを送信

①Google Workspaceを契約してGmail経由でメールを送信

1つ目の方法は、Google Workspaceを利用してメール送信する方法です。

ユースケース次第ではコスパの良い選択肢です。

Google Workspaceを利用する場合は月額600円~1500円ほどかかりますが、これでGmail経由でメールを送信することができるようになり、Gmail経由でメールを送信すれば高確率でメールが到達します。

ただし、大前提としてGmailは大量のメールを送信するサービスではありません。具体的にはGmail(有料版)には「1アカウントあたりの1日の送信宛先数が2000人まで」という制限があるため、これらの上限が許容できる場合はおすすめの方法です。

②メールサーバーを一から構築(EC2等でSMTPサーバーを構築)してメールを送信

2つ目の方法は、一からメールサーバーを構築しメールを送信する方法です。

メールサーバとは、端的にSMTPというメール送信用のプロトコルを利用して送信しているだけなので、メールサーバーを一から構築しメール送信することは可能です。

ただし、このような一からスクラッチで開発する最大のデメリットは定期的なメンテナンスが必須という点です。また、近年迷惑メール(スパム)が増えていることから、メールを受信する側の制限(フィルター)も厳しくなっており、そのフィルターに引っかからないようにするための対策も必要です。

開発体制が一定以上整っている場合を除いて、メールサーバくらいは外部サービスを利用した方がコスパが良いというのが私の持論です。

③Amazon SES経由でメールを送信

3つ目の方法は、Amazon SES経由でメールを送信する方法です。

Amazon SESとは、AWSが提供するメールサーバーを簡単に構築できるサービスですが、低コストで安定的にメールを送信することが可能になります。

メール送信に特化したサービスであり、大量のメールを送信したい場合にはSESが最も最適な選択肢と言えます。

ちなみに、EC2からの送信に関しては毎月62,000件分の無料枠が、受信に関しては毎月1,000件分の無料枠があるため、ちょっとした個人ブログであれば無料で利用できるかと思います。

課金対象 件数 料金
EC2からのメール送信 0~62,000件 0USD
62,001件~ 0.10USD/1000件
メール受信 0~1,000件 0USD
1,001件~ 0.10USD/1,000件
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デメリットとしては、メールの受信には特化していないため、AWS WorkMailと組み合わせるか、受信だけGoogle WorkspaceのGmailで受信するなどの検討が必要になります。

④SMTPリレーサービスを利用してメールを送信

4つ目の方法は、SMTPリレーサービスを利用してメールを送信する方法です。

SMTPリレーサービスとは、サービス提供側が②のメールサーバーを構築し、API経由でメールサーバーを利用できるようにしているサービスのことです。

相場としてはざっと月額2-5万円くらいはかかりそうなので完全に法人向けのサービスかと思いますが、正直利用するメリットはあまりないかと思います。

なぜメール送信機能にはAmazon SESを選ばれるのか?

メール送信にAmazon SESが選ばれる理由については主に2つあります。

  1. AWSベースでサービス開発しているため
  2. コストが安いため
  3. 高確率でメールが送信できるため
  4. メンテナンスが不要なため
  5. 簡単に構築することができるため

①については、最近の流行りとしてAWSでサービスを構築することが定石化しつつあることが挙げられます。AWSで構築している以上、AWSのサービスでまとめた方が管理がし易いという理由です。

②については特に説明不要かと思いますが、SESはとにかくコストが安く、サービスの質も良いため選ばれる傾向があります。

③④については、SESが高確率でメールを送信できる点にあります。特に高確率でメールが届く点に関しては、普通に一からメールサーバーを構築した場合はなかなか面倒なメンテナンスや設定を施す必要がありますが、このあたりのメンテナンスをSES側が負担してくれている点は大きなメリットと言えます。

最後の⑤については、SESのメールサーバー構築は意外と簡単です。非エンジニアの方でもテック系の記事を参考にしながら進めれば構築できてしまうほど手軽にメールサーバーを構築することができます。

もしSESの利用を検討されている方は、下記記事で構築方法をわかりやすく解説しているので興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

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まとめ

本記事ではSESが開発現場で採用される理由具体的なユースケースについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

今回は私自身が開発現場でSESについて客先より相談された際に伝えるべき情報(メリットだけでなくデメリットも含めて伝えます)を改めて整理してみましたので、必要に応じてご活用いただければ幸いです。

最後に、これは少し余談になりますが、実は「なぜこのサービスが採用されたのか?」を説明できることもエンジニアとして非常に重要な能力です。

なぜなら、このサービス選定の規模を大きくしたものがサービス設計だからです。

私自身、現在も現役でエンジニアとして活動している身として、実際の現場ではコードをしっかり書ける人はもちろん評価されますが、サービス設計もできる人材はそれ以上にどこの現場でも重宝されます。

ちなみに、これは私の肌感覚ですが、一定のレベルでコードが書けて、サービス設計までできる人材は業界の中で20%もいない気がします。

それだけサービスについて良く知っているというだけでも十分強い武器になりますので、ぜひ一緒に1つ1つ武器を磨き上げていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。